Cactusbanger
大陸に名を馳せた大国
ASH THE TRIGGERTHE CASE OF MOONRAKER
大陸に名を馳せた大国
燃えてできる灰とは全くの別物。この「灰」は旧文明が残した遺物。古代言語を用いて「灰」に干渉することでそれを行使できる。
灰術師、辺境から来た貧しい娘、街の総督、脱獄犯、保安官、女商人……、総勢15人の登場人物が織りなす群像劇。彼らの野望と希望と絶望は、物語をどこに向かわせるのか? 旧文明の遺産「スペルブック」を巡り、駆け回る!
西暦2017年11月23日の第25回文学フリマ東京に
『ASH THE TRIGGER』と共通世界となるもう一つの書物。それは、辺境の
Introduction of CAST
廃村キングスバレーから単身上京してきた、身寄りのない一般人の少女。ある一件をきっかけに、勝手にジャスティンに弟子入りする。往生際が悪く、哀しいほど前向きで、むしろそれ以外には何も取り柄がない。
オルセン一門下の灰術師。一門直系の人間でないにも関わらず灰術を会得し、周囲からもその素質を認められた優秀な灰使い。ある目的のために、国外から七年ぶりに故郷カクタスバンガーへ舞い戻ってきた。
シルヴェスタと共に強盗稼業でその日暮らしをしている。強盗のくせに生真面目かつ実直なのは、その出自に理由があるらしい。かつて自分を救ってくれたシルヴェスタのことをとても大切に思っている。
ネイトと共に強盗稼業でその日暮らしをしている。軽薄かつ軟派、そしてフェミニスト気取り。女みたいな見た目がコンプレックス。かつて自分に救われたと感じているネイトのことを自分なりに気にかけている。
キャロー一門直系灰術師の少女。歳若くして灰術の腕は一流の域に達し、既に次期当主としての自覚も覚悟も十分。だが、それ以外は良くも悪くも年相応の子供らしい性格をしている、見た目通りのお嬢様。
カクタスバンガー第一総督兼、ランドール一門前当主の妻。粗暴、乱暴、かつ横暴。何でも灰術という暴力で解決しようとする暴君。嫁入りしたランドールという家を立てるできた嫁だが、それ以外のものはランドールの道具としか見ていない。
カクタスバンガー第二総督兼、キャロー一門前当主。かつての戦争では「英雄」とも呼ばれていた男だったが、年老いた今ではすっかり耄碌してしまった。シャロンの実父であり、彼女から尊敬されている。
カクタスバンガー第三総督兼、ナイトレイ一門直系灰術師。優秀だが臆病で、リザからは小物扱いされ、ノーラには弱味を握られている。総督らしく、スペルブックの流出を食い止めようと躍起になっているが……。
リザの従者。彼女の前では慇懃だが、それ以外の人物の前では無礼。リザのためにカクタスバンガー中で暗躍するが、リザからは体のいい道具以上の扱いを受けておらず、本人もそれを何とも思っていない。
今は亡き灰術一門「ロベルティオ一門」の直系灰術師。かつて「目覚めの国」への大逆罪で処刑され投獄されていたが、戦争に乗じて脱獄した。灰の可能性を追究し、灰の研究のためならいかなる手段も問わない、灰の狂信者。
グッドフェロー一門直系灰術師。生命・生体を操る「コープスリバイバー」の使い手。本名は「ジーニアス」ではなく「ジーン」だが、その奇跡的な灰術の才能から「ジーニアス(天才)」と呼ばれるようになった。
カクタスバンガーの酒場「ギムレット」の看板娘。かつての戦争で背中に大きな傷を負っている。目覚めの国を壊し、カクタスバンガーを仕切るようになった灰術師という存在を白眼視している。
カクタスバンガーの経済を牛耳るハンマーフィールド商会の女主人。娼館経営、情報業なども行っており、昔馴染みのジャスティンやダリルを尻に敷いている。モットーは「商売は信頼」。身内に甘い。
カクタスバンガーの保安官。ジャスティン、ノーラとは顔馴染み。三総督と自警団の橋渡しを担う。市民からの信頼も厚く、上官であるダリルの愚痴も聞いてくれるという、何とも心優しい人物。
「名無し」の浮浪人。最早ここで語るべきことなど何もない、どうしようもないつまらない男。ここに名を示す価値もない。